昭和初期の木造建築をリノベーション/世界初のヤコブセン専門店が大阪にOPEN
デンマークを代表するデザイナー、アルネ・ヤコブセンの世界で初めての専門店「HOUSE OF TOBIAS JACOBSEN」(ハウス オブ トビヤス ヤコブセン)」が大阪・池田市にプレ・オープン、4月24日にグランドオープンを迎える。
ショップにはヤコブセンの代名詞となるイスなどの家具をはじめ、時計や食器、照明、水栓金具、テキスタイルに至るまで、製造メーカーの制約なく多様なプロダクトが取り揃えられており、実際にインテリアや小物を手に取り、数々の名作チェアにゆったり座って体感することができる。
色取り取りのアイテムが映える、白を基調とした建物は、昭和初期に建てられた木造の平屋住宅を、店長でスタイリストの國吉さんを中心にリノベーションしたもの。
構造材を表した屋根には大きな天窓が設けられ、古い小学校にあるような温かみを感じる木製サッシやドアからもガーゼ素材のカーテンを通して店内に穏やかな風と暖かい光が注ぐ。
断熱材もなく、立て付けの悪くなった建具がそのまま使用された屋内は、住空間となれば厳しい条件だが、自然を感じながら実際の生活シーンを体現できる店内はとても居心地が良く、親しみやすいヤコブセンの家具がさらに身近なものに感じられる。
家具や雑貨に加え、ヤコブセンがそのフォルムに惚れ込み最も愛したサボテンなどの植物も多く配置されている。
ショップオープンに際し、ヤコブセンの孫でありデザイナーのトビアス・ヤコブセンがプロデュースした。
ヤコブセンは建築家として数多くの名建築を生み出し、建物自体の設計のみならず建築を構成する内外の環境全てをデザインし、その重要な一要素として名作と呼ばれる家具やインテリアを生み出している。
「ハウス オブ トビヤス ヤコブセン」も、それらのプロダクツを納める単なる箱ではなく、空間を構成する要素やコンセプトにも妥協を許さなかったヤコブセンの世界観を感じることのできる佇まいをつくり出している。
4月末のオープンに向け、コラボ商品やオリジナル雑貨の展開、デンマークから家具職人を招いての製作実演などのイベントの計画も進んでおり、さらに充実していくハウス オブ トビヤス ヤコブセンの今後が楽しみだ。
作成者: Hiromitsu Morimoto