大阪木材仲買会館

木材の利用促進、都市部の木造化ビルの普及モデルとして建築された、大阪木材仲買協同組合の事務所兼展示スペース。
2,3階部分の梁や柱には、1時間の耐火性能をもち4階建ての木造建築も可能な「燃エンウッド(モエンウッド)」を採用し、木造梁とコンクリートスラブの合成効果の評価などのプロジェクトを実施。


樹齢50年を超える2本の大きな桜を囲むように弧を描く建物は、構造材をはじめ、建具や軒天、耐震壁など、内外装に最大限木をあらわし、コンクリートの箱が並ぶ周囲の環境と比べ格段に表現豊かな印象を与えてくれる。
建物を囲む軒庇を兼ねたバルコニーは、風雨から木製外装を守るとともに、補修・清掃等のメンテナンス時の足場としても活用し、災害時の避難経路の役割も担っている。

建て替えられる前の会館は老朽化したありきたりな事務所ビルであったが、新築にあたり積極的な木質化をすすめた結果、木材を扱う業界団体の会館としてふさわしいものとなった。